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専有部分の範囲はどこまで?共用部分との違いと確認ポイントを解説

不動産情報

小堀 曜

筆者 小堀 曜

不動産キャリア21年

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東急東横沿線での不動産歴も20年を超えました。
不動産の事であれば賃貸・売買・管理・リフォームなど全般的にご相談いただけます。
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マンションの広告や契約書でよく見かける専有部分と共用部分という言葉は、なんとなく意味は分かっていても、実際の違いを正しく説明できる人は多くありません。
しかし、この違いを曖昧なままにして購入や入居を進めてしまうと、リフォームの可否や修繕費の負担、さらには近隣とのトラブルにもつながりかねません。
そこで本記事では、専有部分とは何かを軸に、法律上の考え方や共用部分との違いをわかりやすく整理していきます。
あわせて、どこまでが自分の判断で変更できるのか、どこからが管理組合との調整が必要になるのかといった実務的なポイントも解説します。
マンション購入や住み替えを検討している方が、後悔のない判断ができるよう、基礎から順に確認していきましょう。

専有部分とは?基礎知識と共用部分との違い

専有部分とは、区分所有法に基づき、構造上独立しており住戸として利用できる建物部分を個々の区分所有者が単独で所有する部分を指します。
これに対して共用部分は、廊下や階段など区分所有者全員が共同で利用し、共有の対象となる建物部分です。
また、専有部分と共用部分の区分や、専用使用権付共用部分の考え方は、国土交通省のマンション標準管理規約や各マンションの管理規約で具体的に整理されています。
そのため、実際の権利関係を理解する際には、法律と管理規約の両方を確認することが重要です。

専有部分と共用部分の違いを大まかに整理すると、「一人で所有し使うのが専有部分」「みんなで所有し使うのが共用部分」という構図になります。
専有部分には居室内部など日常生活の中心となる空間が含まれ、通常、その維持管理やリフォームは区分所有者が主体となって行います。
一方、共用部分は構造耐力上重要な部分や設備を含むことが多く、管理組合が修繕計画や費用負担を検討しながら長期的に管理していきます。
このような役割分担があるからこそ、集合住宅全体としての安全性と快適性が保たれます。

専有部分を理解しておくべき最大の理由は、購入後の管理責任と費用負担の範囲が変わってくるためです。
どこまでが自分の所有部分で、どこからが共有部分なのかを誤解していると、修繕費の負担やリフォームの可否を巡ってトラブルになるおそれがあります。
また、共用部分には専用使用権が設定される場合もあり、利用方法や費用負担のルールが専有部分とは異なります。
購入前に専有部分・共用部分の線引きと管理の仕組みを把握しておくことが、安心して暮らし続けるための第一歩といえます。

区分 主な内容 管理の主体
専有部分 居室内部など独立空間 各区分所有者
共用部分 廊下や階段など共有部 管理組合
専用使用権付共用部分 共用だが特定者が使用 権利者と管理組合

専有部分に含まれる場所・含まれない場所の具体例

専有部分として扱われる典型的な範囲は、住戸内の居室や廊下、キッチン、浴室、トイレなど、壁・床・天井で囲まれた内側の空間です。
一般的には、壁紙やフローリングなどの内装仕上げ、室内側の建具や設備機器、専有部分内の電気配線や給排水管のうち共用の縦配管につながるまでの部分が専有部分に含まれます。
一方で、コンクリート躯体となる床スラブや戸境壁、柱などは、室内から見えなくても共用部分とされるのが通常です。
このように、見た目では一体に見える部分でも、法律上は専有部分と共用部分に分かれていることを理解しておく必要があります。

窓ガラスや窓枠、バルコニー、玄関扉などは、専有部分と誤解されやすい代表的な部位です。
国土交通省のマンション標準管理規約では、玄関扉のうち錠と室内側塗装のみを専有部分とし、窓枠・窓ガラスは専有部分に含まれないことが示されています。
また、バルコニーや共用廊下に面する玄関扉、窓ガラスなどは、特定の住戸が専用的に使用する権利を持ちながらも、法的には共用部分として扱われるのが一般的です。
そのため、外観に影響する玄関扉や窓の交換、バルコニー床への大がかりな工事などは、所有者の判断だけで行うことはできず、管理組合の承認やルールに従うことになります。

専有部分に含まれるかどうかを正確に判断するには、各マンションごとの管理規約や使用細則、設計図書を確認することが欠かせません。
マンション標準管理規約はあくまで雛形であり、玄関扉や窓ガラス、バルコニーなどの扱いについて、各管理組合が独自の定めを置いている場合もあります。
また、パンフレットや間取り図だけでは専有部分と共用部分の境界が分かりにくいため、重要事項説明書や管理規約集の該当条文を確認し、疑問点は必ず事前に専門家へ相談することが大切です。
購入前の段階で専有部分の範囲を把握しておけば、リフォームの可否や将来の修繕負担について、より具体的な見通しを持つことができます。

区分 具体的な場所 一般的な扱い
専有部分の典型例 居室内の壁紙・床材 区分所有者が単独管理
共用部分の典型例 床スラブ・戸境壁 全区分所有者の共有
専用使用権付き共用部分 バルコニー・玄関扉 専用使用だが共用部分

専有部分でできること・できないことのルール

専有部分であっても、所有者が自由に変更できる範囲には一定のルールがあります。
区分所有法では、専有部分の変更は「建物の保存に有害な行為」をしてはならないと定められており、構造や安全性を損なう工事は禁止されています。
また、マンション標準管理規約などでは、専有部分内の模様替えであっても、共用部分や外観に影響する場合には管理組合の承認を要する旨が規定されています。
そのため、専有部分だからといって、どのようなリフォームでも無条件に認められるわけではない点を理解しておくことが大切です。

専有部分で所有者が比較的自由に行えるのは、間仕切りの位置を変えない内装の変更や、構造部に影響しない設備の交換などです。
例えば、壁紙や床材の張り替え、専有部分内の給湯器やガスコンロの交換などは、管理規約の一般的な運用として、所有者の判断で行える工事とされています。
一方で、躯体コンクリートに穴を開ける工事や、サッシ枠を取り替える工事などは、共用部分や建物全体の性能に関わるため、専有部分内であっても制限されるのが通常です。
工事を検討するときは、専有部分かどうかだけでなく、建物の構造に影響するかどうかも必ず確認することが重要です。

専有部分の工事は、建物の構造や共用部分への影響だけでなく、「共同の利益」との調和も求められます。
区分所有法では、専有部分の使用により他の区分所有者の共同の利益に反する行為は禁止されており、騒音や振動、においの発生を放置することは許されません。
例えば、深夜に大きな音が出る床の張り替え工事を行ったり、強いにおいを伴う作業を窓を開放したまま長時間続けたりすると、他の居住者とのトラブルにつながるおそれがあります。
専有部分をどのように使うかを考える際には、法令や管理規約のほか、周囲の生活環境への配慮も不可欠です。

項目 できる工事の例 注意が必要な工事の例
内装の変更 壁紙や床材の張替え 構造壁の撤去・移動
設備の交換 専有部内給湯器交換 共用配管接続部変更
生活上の配慮 日中の工事時間設定 深夜の騒音発生作業

専有部分の権利・管理費・トラブルを防ぐためのポイント

専有部分には、区分所有法に基づく所有権が認められており、その権利は建物の共用部分や敷地利用権と切り離せない関係にあります。
区分所有法では、構造上・利用上の独立性を有する部分を専有部分とし、それ以外の建物部分や附属物を共用部分と位置付けています。
また、共用部分の共有持分や敷地利用権は、それぞれの専有部分に従たる権利として結び付き、原則として単独で処分することはできません。
このような法的な枠組みを理解しておくことで、売買や相続など、専有部分に関わる重要な場面で権利関係の誤解を防ぎやすくなります。

次に、専有部分の床面積と管理費負担との関係を見てみます。
区分所有法では、共用部分の共有持分は、共用部分を利用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合に応じて定めることが基本とされています。
また、国土交通省のマンション標準管理規約では、管理費等の負担についても、原則として各専有部分の床面積割合に応じて按分する考え方が示されています。
そのため、自分の専有部分の登記上の床面積がどの程度で、管理規約にどのような算定方法が定められているのかを把握しておくことが、日々の費用負担を納得して受け入れるうえで大切です。

さらに、専有部分と共用部分の違いを踏まえて管理規約を確認することが、トラブル防止には欠かせません。
区分所有法は基本的なルールを示していますが、具体的にどの部分を共用部分とみなすか、専用使用権の範囲をどう定めるかなどは、各マンションの管理規約で詳細に定められています。
管理規約や使用細則を読む際には、専有部分と共用部分の区分、共用部分の変更や修繕の決議要件、専有部分のリフォームに関する制限などを重点的に確認することが重要です。
入居前後にこれらの内容を理解しておけば、将来のリフォームや使い方をめぐる行き違いを事前に避けやすくなります。

確認すべきポイント 主な内容 トラブル予防効果
権利関係の整理 専有部分と持分の一体性 売買や相続時の誤解防止
床面積と費用負担 床面積按分による管理費 費用負担への納得感向上
管理規約の内容 専有・共用の具体的区分 リフォームや使用方法の紛争防止

まとめ

マンションの専有部分と共用部分の違いを正しく理解することは、安心して暮らすための第一歩です。
どこまでが自由にリフォームできて、どこからが建物全体に関わる部分なのかを知ることで、無用なトラブルを防げます。
また、専有部分の面積は管理費や修繕積立金の負担にも影響するため、購入前の確認がとても大切です。
当社では、区分所有法や管理規約のポイントもわかりやすくご説明し、お客様の状況に合った購入や売却を丁寧にサポートします。
専有部分について不安や疑問があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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